変わることと変わらないことを胸に、少女は前を向いて歩く:『スローループ』28話で描かれる幼馴染と家族の物語
ひよりにとって「変わらないでいてくれる」相手として、恋ちゃんと海は同格だったワケか。
そしてやっぱりまだ何かあると考えてもおかしくないひなたさんと、それを娘同様支えてきた恋ママ。
こんな贅沢なエピソードが4巻の〆ってマジか?
……などと(ひとまず落ち着きながら)感想をまとめている次第。
ここは思考と嗜好の雑多極まる僻地
ひよりにとって「変わらないでいてくれる」相手として、恋ちゃんと海は同格だったワケか。
そしてやっぱりまだ何かあると考えてもおかしくないひなたさんと、それを娘同様支えてきた恋ママ。
こんな贅沢なエピソードが4巻の〆ってマジか?
……などと(ひとまず落ち着きながら)感想をまとめている次第。
ボクが2次創作をしてる時って、考察を元に大枠だけ決めたら、その後は結構ライブ的に登場人物を眺めつつそれを文字へと起こしていくんですが……
長めの小説を書いてると、一定字数(だいたい1万字)へと差し掛かる頃に予め決まっていた大枠から段々ズレが生じてくる辺り面白いもので。
そのためまとまりとライブ感を両立できるよう、度々大枠まで立ち返って再計算をしないといけないケースが出てきたりして。
23話以降の本作には正直ずっと、非常にやきもきさせられっぱなしでした。
直前の回で「海ちゃんと絵を描きながら旅を続けることしか今は考えたくない」とまで言ってくれたりえちゃんの、当回における「日本に帰ろうと思う」発言。
オーストリア・クロアチア編の進みが幾分早めに感じられた中で(それでも22話まで最低限押さえるべきところは押さえられていましたが)、そこにきて既出描写だけでは因果関係の繋がり切らない心変わりが発生したワケです。
無論推測はできますが、描かれないことが理由の根本に据えられている「仮定起点の読み方」は大きな見当違いで終わる可能性が飛躍的に上がる関係で、ボク自身あまりやらないようにしている(せいぜい2次創作でシミュレーションとしての意味合いをもたせる時くらい)だけに、とても困惑する羽目になってしまいました。
その大きさたるや、22話以前でも若干あった「このまま終わってしまうのでは?」という不安がその時点で確証に変わってしまったことさえ優に超えてくるほど。
24話とかを見ると、1話の中にこの濃度が詰め込まれてるのは初見でたじろぐ。もちろん嬉しい悲鳴です。
「八百万の神」とよく言われます。それだけ数多く存在する、日本神道における神の概念が、人々の親しみを得、文化や信仰から果ては生活までに根付いているのを端的に感じ取れるフレーズですね。
とは言え神様は神様、馴染こそできても「神聖で気高い」とどこかで思いがちですが……(少なくともボクはそう)